28■大ダフネ島のフィンチ: 
  クチバシが大きくなることで生き延びた適応戦略(050808)
  ・・・大ダフネ島のフィンチは短期間の乾燥気候によって
     クチバシの大きなフィンチに進化した
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 P.R.グラント博士夫妻は1973年からガラパゴス諸島のフィンチの研究を始めた。
 その後、大ダフネ島では、何世代にも渡る進化の過程が記録された。
 大ダフネ島のフィンチは以下の3種類であると分かった。
 植物の実や花を食べるガラパゴスフィンチ。
 植物のほか、寄生虫も食べるコガラパゴスフィンチ。
 サボテンを専門に食べるサボテンフィンチ。
 1977年、猛烈な乾燥気候が訪れ、1年半もの間、雨が降らなかった。
 そのためにフィンチは3種類とも干ばつで大打撃を受けた。
 植物は枯れて、小さな実はなくなり、どのフィンチも大きな固い実を食べるしかなくな
った。
 がんじょうなクチバシを持っていないと、植物の実を割ることができない。
 そこで、種類に関係なく、強く大きなクチバシを持ったものだけが生き残った。
 結局、フィンチの85%が死んでしまった。
 生き残った15%は、大きなクチバシを持ったものだけになった。
 そのために、子孫は皆、大きなクチバシを持つものばかりになった。
 干ばつの試練を経て、大ダフネ島のフィンチには大きなクチバシが備わったのだ。
 これは自然選択による進化そのものを目撃したことになる。
                   (栗田昌裕。050808記)

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